コスト面のデメリット
フルオーダー型の注文住宅では、世界で二つとない住宅を建てることができます。基本的なパターンを持たずに、唯一無二のものを作り上げる建築方法は、費用が高くなる傾向があります。一般的な商品でも、大量生産したものはコストカットして安く販売することが可能になりますが、オーダーメイドの製品は手間がかかり、それに伴って価格が高くなるのと同様です。
建設中のコストが高くなることに加え、全体像が見えないことで後々費用がかかるケースも多く見受けられます。実際に住み始めてから、住み心地を大きく左右する不具合が見つかることもあり、それを修正するために余分な費用が発生します。これは、多くの人が満足できる住宅を形にしているセミオーダー型の注文住宅では、起こりにくいデメリットといえます。
完成までの時間がより多く必要
フルオーダー型の注文住宅は、完成するまでの時間がセミオーダーよりもかかる傾向にあります。フルオーダー型では、建築材料から建物の間取り、設備や配色などすべてのものを自分で決定しなければなりません。特に見える部分の材質やカラーは、物によっては数千種類のサンプルがあり、機能や配色バランスを考えて決定するには、相当の時間が必要です。そして、それらの決定事項を設計士や工務店などと綿密に詰める必要があるため、打ち合わせの時間も長くなります。
さらに、フルオーダー型の注文住宅は、お手本となる家の形がなく、図面でしか情報共有できないため、建設途中もイメージ通りに作られているかを一つ一つ確認していくことが必要です。そのため、頻繁に現地に赴くことが求められます。